平林寺のさざれ石【新座市】
ついに開幕しましたね! ラグビーワールドカップ。
代表選手には何て言うんですか、本選? 決勝リーグ? まあとにかく頑張っていただたいて、日本の底力を世界に見せつけてもらいたいと思います!
はい、ラグビーにはあんまり、というかまったく興味ござーせん。
ただ国際試合で聞く「君が代」にはナショナリズムをくすぐられますからね。一つでも多く勝利していただき、暗いニュースばかりでドンヨリな日本と日本人のココロを明るく盛り上げてもらいたいなと思います。
えっと、ところで。
さ~ざ~れ~い~し~の~、い~わ~お~と~な~り~て~♬
君が代の中に登場するさざれ石。
古(いにしえ)より伝わる伝説の石かと思いきや実は実在していて、埼玉県内でもチラホラ見ることが出来るのをご存じでしょうか。
身近なところだと(ボク的に)新座市の「平林寺」にありますね。
島原の乱を鎮圧した功績により川越藩の藩主となった松平信綱(まつだいらのぶつな) が玉川上水とセットで野火止用水を掘り、このあたり一帯を人が住めて作物の取れる場所へと変えてくれました。
平林寺は、その信綱の遺言により、さいたま市岩槻区からこの地に移築された臨済宗の全刹(ぜんさつ)です。
信綱の野火止に対する想いがどれほどのものであったのか、その全てを知ることは叶いませんが、信綱は移築した平林寺に自分たち松平一族のお墓までこさえてますからね。やはり野火止には特別な思いがあっただろうと思います。
信綱がどんな思いで野火止を切り開いたのか。物語ですが、こちらの一冊が詳しく、かつ読み応えたっぷりに(600ページ!)描いてくれてますのでほんの少しだけ引用しておきますね。
江戸の民に水を届けるためとか言いながら、実は最初から川越藩領である野火止に水を引くつもりだったのでは?
そう疑う桝谷(ますや、主人公)に
なぜ野火止に用水が必要なのか、信綱自らがまっすぐに答えます。
セリフの引用は控えますがぐっとくる場面でした。もし信綱がいなければ自分の生まれ育った武蔵野(所沢や川越)の発展は100年遅れていたかもしれません。なので信綱のことは今後は親しみを込めて「のぶくん」と呼ばせていただきたいなと思います。
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